父は娘がお世話になった担任の先生やバイト先の社長、勤務先の上司にも、毎年きちんと年賀状を出すような人だった(年賀状作りがライフワークみたいなものだったこともあるけど)。就職活動の面接場所が勤務先から近かったからと心配でお昼休みに会社を抜け出して見に来てくれたりしたこともあった。
あの頃は思春期を遠に過ぎていたけどやっぱりちょっと恥ずかしかったのもあって、そっけなく冷たい態度をとってしまって、きちんと「ありがとう」って伝えられなかった。それでも、いつも私の気持ちを尊重してくれて、後ろからそっと見守ってくれていた。
「やりたいことを精一杯やれ」
そう言ってくれたお父さんはもういない。いつまでも心配かけてごめんなさい。せめて少しでも安心させられるように頑張るよ。